その一方で不都合な言辞(げんじ)はちゃっかり修正
「(マスクは)実際全然要のません。(中略)コロナウイルスを死滅させることも可能です。そういう法力を持っております。」
(The Liberty Web 2020. 2.23より。※ただし以前の記事)
この言葉を聞いて信じる者はいないだろう。
これは地球の至高神(エル·カンターレ)を自称する、幸福の科学の総裁。大川隆法が、今年の二月二十二日に香川県内で講演した時の、冒頭の発言である。また同月十八日、大川は『中国発·新型コロナウイルス感染霊査』(幸福の科学出版)なる霊言本を出版している。
毎度のパターンだが、同書も、大川が複数の宇宙人の霊(?)を呼び出して、大川の口からその言葉が伝えられるという、いわゆる霊言をまとめたもので、本書では新型コロナウィルスの来し方行く末を語っている。
今回、大川が呼び出した複数の宇宙人について、幸福の科学出版における同書の紹介には、
「メタトロン(=射手座・インクルード星の宇宙人。イエス・キリストの宇宙人の魂(アモール)の一部)/R・A・ゴール(=こぐま座アンダルシアβ星の宇宙人。宇宙防衛軍の司令官の一人であり、メシア(救世主)資格を持つ)/ヤイドロン(=マゼラン銀河・エルダー星の宇宙人。現在、地上に大川隆法として下生している地球神エル・カンターレの外護的役割を担う)」
などとある。これは何かのSF漫画や映画の登場人物紹介ではなく、自称・地球神の大川が呼び出したとされる、新型コロナウィルスに関係する宇宙人の霊の紹介である。
また、この霊(の乗り移った大川)に質問するのは、幸福の科学幹部職員の面々であり、展開されるQ&Aスタイルのやりとりは、痛々しいほど芝居じみている。
はじめに、「中国の新型コロナウィルス感染が始まるに当たり、中心的な役割を果たしたる者がありましたら、その旨、幸福の科学にてお教え頂きたいと思います」
「コロナウィルスの広がりに何らかの中心的な役割を果たした者がありましたら、幸福の科学に降りてきて、その本心なり意図なり、お話ししてくだされば幸いかと思います」
と言うと、沈黙ののち、霊(大川)が「うん」と答え、そして職員からの「新型コロナウィルスについて、中心的にかかわってらっしゃる方というように理解させていただいてよろしいでしょうか」との問いに、霊(大川)は「うん、まあ、いちおう、責任者の一人です」と、曖昧(あいまい)に答えるのである。
そして、その内容というのが、新型コロナウィルスは、中国がチベット、ウィグル、香港などへの攻撃を強めようとした「憎しみの波動」により、中国が開発中の生物兵器が「悪霊化」して発生したのが新型コロナウィルス(共産党ウィルス)である、と説明するのだ。
そして、このウイルスに対しては、神への信仰があれば「信仰免疫」が身につき、死ぬことはないという。
もちろん、この神とは自称・地球神の大川隆法自身である。
世界中を恐怖に陥れている新型コロナウィルスの真相を探るために宇宙人の霊を呼び出し、ウィルスは武漢の研究所で開発された生物兵器で、神への信仰があれば「信仰免疫」が身に付き死ぬことはないー。
まともな者なら、まず信じることはないだろうが、大川を盲信する幸福の科学の信者たちが、これを信じて「マスクは必要ない」「自分は信仰免疫があるから死ぬことがない」と言って行動したら、社会的影響は計り知れない。
さて、大川は新型コロナウィルスに便乗して霊言本を出版したわけであるが、コロナウィルスでも何でも、商売にからめてピジネスチャンスと捉えるのが大川隆法。幸福の科学の常である。
幸福の科学では一月三十一日から、新型コロナウイルス撃退の祈願を行なっている。
宣伝ビラのようなものには
「中国発・新型コローナウイルス感染撃退祈願。新型コロナウイルス感染を防ぎ、主を信じる者を救い、 中国の信仰無き政治体制に反省を促すことで、光の活動を推し進めていくための祈願」
との説明がある。
そして、ここぞとばかりに、コロナウイルス感染への恐怖心を煽(あお) り、コロナによる不況、人々の不安、恐怖につけ込む。
その祈願内容は、「不況擊退祈願」「不況脱出祈願」「新強力-病気平癒(へいゆ)祈願式」「貧乏神追い出し祈願」「幸福繁栄祈願」「元気百倍祈願」などだ。
ちなみに、
「中国発,新型コロナウイルス感染撃退祈願」の奉納金は一万円、
「不況脱出祈願」は三万円、
「貧乏神追い出し祈願」は五万円が目安とされており、
やはり幸福の科学,大川隆法は新型コロナウイルスを商売に利用していると言える。
まことに常軌を逸(いっ)した実態といえる。
最後に、当欄の冒頭に転載した香川での公演を紹介したWeb記事は、現在、変更が加えられて、「コロナを死滅させることも可能」「(マスクは)実際全然要りません」等の言葉が消えている。
その理由は分からないが、大川に、コロナを死滅させる能力などないことが発覚するのを恐れたか、あるいは、幸福の科学の中か
らコロナの感染者が出たためか、いずれにしても記事を消しても大川がそのように発言した、という事実は消せない。
我々は、こうした幸福の科学と大川隆法の言動に鉄槌 (てっつい) を下し、それを盲信する信者を救っていくことこそ、正法受持の日蓮正宗僧俗としての、一日も早く四表の静濫(せいひつ) を実現するための実段であろう。
(慧妙 令和二年六月一日号)
「(マスクは)実際全然要のません。(中略)コロナウイルスを死滅させることも可能です。そういう法力を持っております。」
(The Liberty Web 2020. 2.23より。※ただし以前の記事)
この言葉を聞いて信じる者はいないだろう。
これは地球の至高神(エル·カンターレ)を自称する、幸福の科学の総裁。大川隆法が、今年の二月二十二日に香川県内で講演した時の、冒頭の発言である。また同月十八日、大川は『中国発·新型コロナウイルス感染霊査』(幸福の科学出版)なる霊言本を出版している。
毎度のパターンだが、同書も、大川が複数の宇宙人の霊(?)を呼び出して、大川の口からその言葉が伝えられるという、いわゆる霊言をまとめたもので、本書では新型コロナウィルスの来し方行く末を語っている。
今回、大川が呼び出した複数の宇宙人について、幸福の科学出版における同書の紹介には、
「メタトロン(=射手座・インクルード星の宇宙人。イエス・キリストの宇宙人の魂(アモール)の一部)/R・A・ゴール(=こぐま座アンダルシアβ星の宇宙人。宇宙防衛軍の司令官の一人であり、メシア(救世主)資格を持つ)/ヤイドロン(=マゼラン銀河・エルダー星の宇宙人。現在、地上に大川隆法として下生している地球神エル・カンターレの外護的役割を担う)」
などとある。これは何かのSF漫画や映画の登場人物紹介ではなく、自称・地球神の大川が呼び出したとされる、新型コロナウィルスに関係する宇宙人の霊の紹介である。
また、この霊(の乗り移った大川)に質問するのは、幸福の科学幹部職員の面々であり、展開されるQ&Aスタイルのやりとりは、痛々しいほど芝居じみている。
はじめに、「中国の新型コロナウィルス感染が始まるに当たり、中心的な役割を果たしたる者がありましたら、その旨、幸福の科学にてお教え頂きたいと思います」
「コロナウィルスの広がりに何らかの中心的な役割を果たした者がありましたら、幸福の科学に降りてきて、その本心なり意図なり、お話ししてくだされば幸いかと思います」
と言うと、沈黙ののち、霊(大川)が「うん」と答え、そして職員からの「新型コロナウィルスについて、中心的にかかわってらっしゃる方というように理解させていただいてよろしいでしょうか」との問いに、霊(大川)は「うん、まあ、いちおう、責任者の一人です」と、曖昧(あいまい)に答えるのである。
そして、その内容というのが、新型コロナウィルスは、中国がチベット、ウィグル、香港などへの攻撃を強めようとした「憎しみの波動」により、中国が開発中の生物兵器が「悪霊化」して発生したのが新型コロナウィルス(共産党ウィルス)である、と説明するのだ。
そして、このウイルスに対しては、神への信仰があれば「信仰免疫」が身につき、死ぬことはないという。
もちろん、この神とは自称・地球神の大川隆法自身である。
世界中を恐怖に陥れている新型コロナウィルスの真相を探るために宇宙人の霊を呼び出し、ウィルスは武漢の研究所で開発された生物兵器で、神への信仰があれば「信仰免疫」が身に付き死ぬことはないー。
まともな者なら、まず信じることはないだろうが、大川を盲信する幸福の科学の信者たちが、これを信じて「マスクは必要ない」「自分は信仰免疫があるから死ぬことがない」と言って行動したら、社会的影響は計り知れない。
さて、大川は新型コロナウィルスに便乗して霊言本を出版したわけであるが、コロナウィルスでも何でも、商売にからめてピジネスチャンスと捉えるのが大川隆法。幸福の科学の常である。
幸福の科学では一月三十一日から、新型コロナウイルス撃退の祈願を行なっている。
宣伝ビラのようなものには
「中国発・新型コローナウイルス感染撃退祈願。新型コロナウイルス感染を防ぎ、主を信じる者を救い、 中国の信仰無き政治体制に反省を促すことで、光の活動を推し進めていくための祈願」
との説明がある。
そして、ここぞとばかりに、コロナウイルス感染への恐怖心を煽(あお) り、コロナによる不況、人々の不安、恐怖につけ込む。
その祈願内容は、「不況擊退祈願」「不況脱出祈願」「新強力-病気平癒(へいゆ)祈願式」「貧乏神追い出し祈願」「幸福繁栄祈願」「元気百倍祈願」などだ。
ちなみに、
「中国発,新型コロナウイルス感染撃退祈願」の奉納金は一万円、
「不況脱出祈願」は三万円、
「貧乏神追い出し祈願」は五万円が目安とされており、
やはり幸福の科学,大川隆法は新型コロナウイルスを商売に利用していると言える。
まことに常軌を逸(いっ)した実態といえる。
最後に、当欄の冒頭に転載した香川での公演を紹介したWeb記事は、現在、変更が加えられて、「コロナを死滅させることも可能」「(マスクは)実際全然要りません」等の言葉が消えている。
その理由は分からないが、大川に、コロナを死滅させる能力などないことが発覚するのを恐れたか、あるいは、幸福の科学の中か
らコロナの感染者が出たためか、いずれにしても記事を消しても大川がそのように発言した、という事実は消せない。
我々は、こうした幸福の科学と大川隆法の言動に鉄槌 (てっつい) を下し、それを盲信する信者を救っていくことこそ、正法受持の日蓮正宗僧俗としての、一日も早く四表の静濫(せいひつ) を実現するための実段であろう。
(慧妙 令和二年六月一日号)
幸福の科学・大川隆法、新型コロナウィルスで商売。!?
(写真は幸福の科学公式サイトの宣伝ポスター)
(写真は幸福の科学公式サイトの宣伝ポスター)