なぜ折伏しなければならないのか

『十法界明因果抄』には、
「法華経に云はく『若し人信ぜずして此の経を毀謗せば○常に地獄に処すること園観（おんかん）に遊ぶが如く余の悪道に在ること、己（おの）が舎宅（しゃたく）の如し』文。慳貪（けんどん）・偸盗（ちゅうとう）等の罪に依って餓鬼道に堕することは世人知り易し。慳貪等無き諸の善人も謗法に依り亦謗法の人に親近（しんごん）し自然に其の義を信ずるに依って餓鬼道に堕することは、智者に非ざれば之を知らず。能く能く恐るべきか。」
（御書 二〇八ページ）

と、謗法の恐ろしさについて御指南あそばされております。
特に、この御書のなかに

「慳貪（けんどん）無き諸（もろもろ）の善人」

そなわち、欲張りなどの、世に言う悪いことも何もしていない善人であったとしても、

「謗法に依（よ）り亦謗法の人に親近（しんごん）し自然に其の義を信ずるに依って」

すなわち、謗法を犯すことによって、あるいはまた謗法の人に親近する、近づき仲良くすることによって、謗法の人の感化（かんか）を受け、だんだんと考え方がおかしくなってしまい、ついには餓鬼道（がきどう）に堕ちてしまいますよと、大聖人様は謗法の恐ろしさを懇々（こんこん）と説かれているのであります。
ですから皆さん方も、周りのお友達や近所の方に謗法の人達がいたら、やはりその謗法は責めなければだめだのです。

（大白法 九四四号 法華講夏期講習会第五期）