葬儀について
世間では、人の一生を「棺を蓋(おお)いて事定(さだ)まる」と言います。
これは「人は亡くなったあと、真価が定まる」ということで、生前に積んできた行いは、臨終ののちに、はじめて明らかになるという意味です。
本宗では、臨終に当たり、お経を読み、お題目を唱えて故人を送り出します。
これは、今世を終え、来世に生産を受ける境目に、正しい仏法に基づいて葬儀を営むことが大事であるからです。
したがって 「葬儀は、どの宗旨でも構わない」などと考えることは、故人の一生や命を軽んじることになります。
日蓮大聖人は、
「あらゆる仏は皆、妙法蓮華経の五字によって成仏したのである」
(法華初心成仏抄·御書一三ニ一取意)
と仰せられています。
私達も人生の最期における葬儀を妙法のもとに営むことが、成仏のために大切なのです。
これは「人は亡くなったあと、真価が定まる」ということで、生前に積んできた行いは、臨終ののちに、はじめて明らかになるという意味です。
本宗では、臨終に当たり、お経を読み、お題目を唱えて故人を送り出します。
これは、今世を終え、来世に生産を受ける境目に、正しい仏法に基づいて葬儀を営むことが大事であるからです。
したがって 「葬儀は、どの宗旨でも構わない」などと考えることは、故人の一生や命を軽んじることになります。
日蓮大聖人は、
「あらゆる仏は皆、妙法蓮華経の五字によって成仏したのである」
(法華初心成仏抄·御書一三ニ一取意)
と仰せられています。
私達も人生の最期における葬儀を妙法のもとに営むことが、成仏のために大切なのです。
臨終時の心構え
「人はいつか亡くなる」と知っていても、大切な家族が臨終を迎えるとなると、慌てふためいてしまうものです。
残される家族として、故人には安祥(あんじょう)として旅立ってほしいものです。
ここでは臨終に立ち会う際の構えを挙げます。
・臨終者が心を乱さないように、周囲を整理整頓しておきましょう。
・立ち会うのは、できるだけ少人数にしましょう。
・世間話など、雑談を慎むようにしましょう。
・臨終者の執着心を誘う話題は避けましょう。
・耳元でゆっくりと穏やかに唱題しましょう。
残される家族として、故人には安祥(あんじょう)として旅立ってほしいものです。
ここでは臨終に立ち会う際の構えを挙げます。
・臨終者が心を乱さないように、周囲を整理整頓しておきましょう。
・立ち会うのは、できるだけ少人数にしましょう。
・世間話など、雑談を慎むようにしましょう。
・臨終者の執着心を誘う話題は避けましょう。
・耳元でゆっくりと穏やかに唱題しましょう。
家族が 亡くなった時(一例)
・寺院への連絡
息を引き取ったら、まず所属寺院へ連絡します。御住職の御都合等を伺い、日程や今後について相談しましょう。 ↓ 葬儀社との打ち合わせ 寺院の御都合に合わせて、日程や式場·火葬の時間帯を打ち合わせます。 その際に、必ず「日蓮正宗で葬儀を行います」と伝えましょう。 ↓ ・枕経(まくらきょう) 故人のために行う、初めてのお経です。 枕経は、僧侶を導師としてお迎えし、「導師御本尊」を奉掲して行います。故人を北枕にし、御本尊を奉掲します。 (間取りによっては、この限りではありません) 枕経については、地域によって異なりますから、必ず所属寺院に御相談ください。 ↓ ・寺院への葬儀申し 込み 喪主等が寺院に赴(おもむ)いて、正式に葬儀を申し込みます。 喪主と書は葬儀のすべてを取りまとめ、 菩提寺(ぼだいじ)の僧侶や弔問客への対応などを行う役割です。なるべく早く、喪主を決定することで、葬儀を滞りなく 進めることができます。 喪主は、入信者が務めることが理想ですが、事情により不可能な場合は、願主(信仰上の立場)と喪主(世間的な立場)を分けることもあります。 申し込みの際には、白木の位牌(いはい)を持参します(葬儀社が代わりに届けてくれる場合があります)。七本塔婆や門牌などは、地域の習慣にしたがって寺院にお持ちしましょう。 ↓ ・湯濯(ゆかん)·納棺(のうかん) 湯濯とは、遺体を棺(ひつぎ)に納める前に、遺体を清めることです。 今日では、近親者の手で、お湯やアルコールを用いて 遺体を拭くことが一般的です。この際、帷子(かたびら)(白麻などで作った単衣(ひとえ)の着物)を着せるのが習わしですが、 清潔な浴衣でもよいでしょう。 湯濯のあと、遺族·親族の手により、唱題のうちに納棺をします。 その際、故人の手を胸の上で合掌の形にし、数珠をかけさせます。 ・祭壇の準備
祭壇は、そもそも位牌(いはいや写真、お供え等を載せて飾るものですが、一番大切なのは、故人を成仏に導く導師御本尊を御安置するということです。 ですから、祭壇を飾る時には、導師御本尊や位牌が、お供えや故人の写真等によって隠れないように注意しましょう。 地域の習慣や故人の社会的立場にもよりますが、無理をして祭壇を豪華なものにする必要はありません。 詳しい祭壇の飾りについては、寺院にお尋ねください 導師の僧侶は日蓮大聖人の御名代(みょうだい) 葬儀·通夜には所属寺院より僧侶をお迎えします。 大聖人は「上野殿御返事』に、 「とにかく、御本尊に身を任せ、どこまでも信じていきなさい。そうすれば、あなたの臨終の時、日蓮が必ず迎えにまいるであろう」(御書一三六一取意) と御教示されています。 この御文について、 総本山第五十九世日亨上人は、 僧侶は大聖人の御名代として葬儀の導師を勤める故に、大聖人がお迎えにきてくださる意義に当たると御指南されています。 したがって、導師を大聖人の御名代と心得てお迎えすることが肝要です。 通夜 葬儀は、 おおむね次のように進められます。 通夜 通夜とは本来、夜通し読経.唱題をして故人の成仏を祈ることです。現在ではタ刻、導師のもとで読経.唱題が行われます。 ↓ 葬儀 葬儀は通常、通夜の翌日に行います。式次(一例)は 次の通りです。 一、喪主、親族等着席 一、導師出仕 一、読経(方便品.寿量品長行) 一、 焼 香 (寿量品に入ったら導師、喪主、遺族、親族、会葬者の順に行う) 一、弔辞.弔電披露 一、読経(自我偈).唱題 一、観念、引導、回向 一、題目三唱 一、導師退座 お別れ·出棺(しゅっかん) 葬儀が終わり、導師御本尊が奉収されたあとに出棺となります。 唱題のなか、導師→喪主→遺族→親族→会葬者の順に、棺(ひつぎ)に樒(しきみ)の小枝を入れて故人とお別れをします。 お別れの際は、お題目を唱えながらお別れをしましょう。 ↓ 茶毘(だび)(火葬) 火葬場に到着し、茶毘の準備ができたら、通例として炉前で読経·唱題を行います。 収骨(骨上げ)の際は、唱題しつつ、著(はし)で骨壷に遺骨を収めます。 葬儀後は、自宅の仏壇の横等に精霊台(しょうりょうだい)をしつらえ、 遺骨と白木(しらき)の位牌を安置し、三(みつ)具足を調え、水·白飯等をお供えします。 なお、地域や風習によって、葬儀の前に茶毘(火葬)をする場合もあります 募儀は折伏の場 本宗における葬儀では、参列者が正法に基づく厳粛な儀式に接し、故人の安らかな成仏の相を目の当たりすることになります 遺族·親族は、故人の成仏を願う儀式が、同時に、参列者に妙法の偉大さを知らしめる折伏の場ともなることを心得ましょう。 そのためにも、家族だけで葬儀を済ませるのでなく、緑ある方々に見送って頂きましょう 教えてください!
大石みき
みき:導師御本尊について教えてください 答え 葬儀の際に奉掲(ほうけい)し、故人の即身成仏に導いてくださる御本尊を 「導師御本尊」と称します。 この導師御本尊について、総本山第31世日因上人は 「臨終正念のために書写し、之を授与し給ふ御本尊」 (小川貞性宛書状)と教示されています。 みき:なぜ枕経では故人を北枕にするのですか 答え 北を頭にして遺体を寝かせることを北枕と言います。釈尊が頭を北に向け、右脇を下にして臥(ふ)せた姿勢で入滅したことが起源とされています。本宗においては、御本尊が南面して安置される故であるとも拝されます。 みき 枕飾りはどんなものを準備すればよいのでしょうか 答え 枕飾りは、三具足(密(しきみ)·香炉(こうろ)·灯明(とうみょう))に加えて、故人のための一膳飯(いちぜんめし)·枕団子·水をお供えします。 一膳飯…ご飯茶碗にご飯を山盛りにし、箸(はし)をまっすぐ立てたもの。 枕団子…皿などに白い団子を中高(なかだか)に盛ったもの。 水……グラスなどに水を注ぎ、密の先端を入れたもの。 みき:なぜ色花をお供えしてはいけないのですか
答え :本宗では、 常緑樹である密(しきみ)だけを祭壇にお供えし、お別れの際にも密を用います。 色の変わらない密は、 仏様の永遠の命を表し、その香りは邪気を払い、清浄にする働きがあります。 すぐに枯れてしまう色花(生花)は、はかない移り変わりを 意味するため、本宗では用いません。 もし、一般の人から色花を贈るとの申し出があった場合は、所属寺院にお尋ねください。 みき:お焼香はどのようにすればよいでしょうか 答え :まず合掌して、御本尊と故人に向かってー礼します。次に左手にお念珠をかけ胸の前に、 右手で抹香をひとつまみして眉間のあたりまで運び、香炉の炭の上に落とします。 最後に再度、 合掌して御本尊と故人に一礼します。 みき:他宗の葬儀に参列してもよいのでしょうか 答え: 友人や親戚の葬儀が他宗で行われた場合、参加すること自体は問題ありませんが、誘法厳誠(げんかい)の上から充分に注意しなけれいけません。具体的には、他宗の本尊や位牌(いはい)に向かって手を合わせたり、読経したりしてはいけません。 故人に向かって心の中でお題目を唱え、 焼香し、 成仏を析るとよいでしょう。 |